部分矯正について
気になる部分を矯正
文字通り、部分的に矯正治療を行う方法です。
目立たない矯正の中でも、「前歯が1本だけ傾いている」「笑ったとき、歯と歯の間にすきまがある」「歯並びが少しだけ気になる」というような、前歯の矯正に特化した矯正方法が「部分矯正」です。
歯並びの印象は前歯の歯並びがとても重要です。全ての症例に適応するわけではありませんが、部分的な治療で済むため、治療期間も短く・費用的な負担も最小限に抑えて行うことができるメリットがあります。
症状に合わせてワイヤー矯正(表側、裏側)とマウスピース矯正を使い分けます。
部分矯正を行った際に、別の箇所や新たな隙間や歯並びが気になってしまいがちで、さらに細かい調整を行なっていくことになり、余計な費用がそれだけ嵩みがちです。そうしたケースでは患者さまが当初想定していたような部分矯正とは、治療内容や期間、費用などが結果的に大きく違ってきてしまうため、しっかりと丁寧な説明を行なって、事前に患者さまのご要望と選択肢として考えられる治療方法とをすり合わせていくことが、とても必要になってきます。
当院ではそういったケースを踏まえて事前にしっかりとシュミレーションし事前説明をさせていただきます。
部分矯正で前歯だけを動かす
部分矯正では舌側矯正の装置の場合、ブラケットとワイヤーを前歯部分だけに装着して、前歯の部分だけを動かしながら矯正を行っていきます。基本的には抜歯は行いません。あくまでも前歯部分の歯並びを整えるイメージです。
また、部分矯正ではかみ合わせの問題を解決する効果は期待できません。かみ合わせも含めた治療をご希望されている場合、かみ合わせでお悩みを抱えている場合には、部分矯正はおすすめできません。
部分矯正がオススメな方は

また、値段についても部分矯正は比較的お手頃な価格に抑えやすい傾向はあるものの、実際には口の中の状態などによっても幅があります。一概にすべてのケースで部分矯正のほうが安くできるというわけではなく、患者さまによって差が出てきてしまいますので、費用対効果を考慮すると他の矯正治療の方がおすすめできる可能性もあります。
部分矯正を適用できるかは、患者さまが気になっている歯を動かす先に十分なスペースがあるかないかによって、判断が大きく分かれます。例えば、内側に入り込んでいる歯を動かしたいケースでは動かした歯の先に十分なスペースがあれば、対象の歯だけをシンプルに手前に動かすだけでいいため、部分矯正で対応することが可能です。しかし、気になる歯を動かしていく先に十分なスペースがなければ、隣接する他の歯などを動かしてあげる必要があります。
なかなかご自身では判断しにくい部分もあるので、まずはお気軽にご相談に来てください。
部分矯正のメリット・デメリット
部分矯正のメリット
- 治したい部分だけ治せる
通常の矯正治療では、歯を全体的に動かして歯並びを改善しますが、治したい部分だけ治せるため、装置を全体的につける必要がありません。 - 装置の装着が部分的
通常の矯正治療とは異なり、装置をつけるのは治したい部分(前歯)だけなので、お口の中の違和感が少ないまま治療を続けられます。 - 治療期間が短い
全体的ではなく部分的に歯を動かすため、歯並びが改善するまでの期間が通常の矯正治療の半分以下(症状によっては数ヵ月)ですみます。 - 治療費を抑えられる
部分的に歯並びを改善するため、歯列全体を改善する通常の矯正治療に比べ、治療費を抑えられます。
部分矯正のデメリット
- 重度の不正咬合には、適用できない
- 顎の骨の位置に問題があると適用できない
- 噛み合わせは改善できない
- 全体的な矯正治療に比べ、完成度が低くなる
- 治療後の安定性が著しく劣ります
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